中国の美人動画インフルエンサー「Papi醤」が2億円の資金調達をしたというので調べてみた。
Papiちゃんという中国のネット動画インフルエンサーがいる。このPapiちゃん、動画投稿開始からたった半年足らずで800万を超えるフォロアーを獲得し、そしてなんと複数のエンジェル投資家から1200万元(約2億円)の投資を受けたという。今ではWeiboのフォロアーは1000万を超えている。まさにモンスター級のスタープレイヤーの誕生と言える。
俺も彼女の動画見てみたが、その数字にマジで驚いたので調べたものを記録しておく。
まずPapiちゃんの容姿だが、こんな感じ。
カワイイやん!
いけるやん!
まぁ、実はこういう感じの画像は実は結構少数で、普段の動画ではこんな感じだ。
動画の中ではけっこう薄化粧な感じが多い。
百聞は一見に如かず。絶妙なテンポですすむ動画がこちら。
というわけで、今日はこの子の何が凄いのかというところを書いていきたい。
1:Papiちゃんとは
プロフィールと大まかな彼女の成長の軌跡はこんな感じ。
- Papiちゃん、本名「姜逸磊」
- 上海出身
- 87年生まれ
- 中国中央戯劇学院導演系大学院生(映像監督の知識や技術を学ぶ学科)
- 属性:貧乏ちっぱい(←原文は「贫穷+平胸」。読みが「ピンチョンピンション」という似た音となり、フザケてかけてるのだと思われる。貧乳と訳すか迷ったが、日本のオタク系コンテンツの影響を受けているようなので「ちっぱい」と訳すことにした。)
- 趣味:ジャニオタ(Kinkikids世代の模様)
- 口上:「私はPapiちゃん、美貌と才能を併せ持った女の子。」
- 2015年7月から中国モバイル動画アプリを使って短編動画(尺は数分)を投稿開始。最初は試行錯誤を繰り返していた。
- 2015年10月から動画の再生速度と音声をいじり始める。これが当たる。たった2ヶ月で数百万のフォロアーを獲得
- 半年足らずでフォロアー800万突破
- 2016年3月、真格基金、罗辑思维、光源资本と星图资本より合計約2億円を資金調達しニュースに。
- 最近、中華圏で人気のAngelababyの事務所に所属した
注目すべきは、個人メディアが2億円を調達という極めて珍しいこの動きだろう。各社のシェアは以下のとおり。
Papiちゃんと投資家たちの持ち株比率
- Papiちゃんチーム:88%
- 真格基金:5%
- 罗辑思维:5%
- 光源资本:1%
- 星图资本:1%
(以上、papi酱_百度百科より引用)
数字には実に驚かされるが、でも彼女のようなトップインフルエンサーのメディアとしてのリーチを考えると当たり前といえば当たり前。
2:Papiちゃんの実力
何が凄いってね、実際の閲覧数とか再生数とかが凄いんだよマジで。百度百科の数字ではこんなかんじ。
- 新浪微博:フォロアー1000万
- 動画再生総数:3億回+
- 動画平均再生数:753万回(最高記録2093万回)
- Wechat公衆号購読者数:287万(日本でいうLINE@みたいなやつ。2015年9月開設 出典)
- Wechat公衆号平均閲覧数:10万+(カンストwwwっww)
Wechat公衆号の閲覧数カンストとかマジ初めて見たわw
これがWechat公衆号。
↑カンストwwwww
これが昨年7月から始めてのことだから驚く。ガチでモンスター級。
そして短期間に人気を獲得し、2015年のネット有名人ランキングでは2位に。
3:今後はどうなる?
メディアの報道では、投資をうけて今後は広告枠のオークションを行うとかいう話がでている。これだけの影響力をもっているんだから、高値で売れるのは当たり前だわな。
Weiboではイイネが30万近く付いてますからねw桁が違いすぎだろwwwww
あと、メディアの報道でもあるが、今回こうして動画インフルエンサー個人に対して大きな資本が動いたということで、投資対象としての動画インフルエンサーバブルを指摘する記事もある。
アメリカではインフルエンサービジネスへの投資はむしろ縮小傾向らしいが、中国ではマスメディアが信頼されず口コミが信頼されるという土壌があるためか、まだこの動きは波及してないのかもしれない。
今後どうなるかはわからないけど、この事例がでてきてしまった以上、個人メディアへの投資が加速するんじゃないかと思う。
いや、「個人メディア=>エクイティファイナンス=>会社化=>マスの一部を食う中堅メディア化」の流れが増えるというかんじかな。いずれにせよ、メディアとしてユーザーの時間を奪い合う競争を繰り広げることになるわな。相手は当然マスメディアも含まれる。
イグジットどうなるんだろう。どこまでいってもYoukuやBilibiliのようなプラットフォーマーにはならんだろうから、制作会社的なポジションになっていくのかな。そこからのバイアウトとか上場?
なにかの拍子にBANとかなるリスクもあるだろうけど、投資家的にはこのTV級の影響力を活用したかったということだろうか。
いずれにせよ、コンテンツを作れる者に資金が流れているという流れは中国も共通ということだ。
動画プラットフォーム間の競争がYoukuTudouの誕生とAlibabaによる買収でひと段落ついて、今度はそこでコンテンツを作れるプレイヤーの競争の時代に突入って感じかな。
今後の中国個人メディアへの金の流れは要チェック。