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「Papi醤=柳原可奈子」説 と中国の個人メディア規制の影響の行方について

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さてさて、Papi醤の広告枠に4億円近い値がつくという衝撃的な転換点を迎えたソーシャルメディア広告市場ですが、

やはり気になるのは、今後の中国当局の個人メディアに対する規制の度合い。

汚い言葉使いや低俗な内容の動画コンテンツをこれからは投稿できなくなるわけだが、これって改めて考えると結構影響大きいのではと思えてきた。

というのも、だいたいYoutuberで人気あるのはどこの国でも「コメディ・パロディ・諷刺・低俗」のどれかに当てはまる内容を投稿している人が多い。

当たり前と言えば当たり前だが、「笑い」が一番バズりやすいということだろう。

これは中国でも同じで、Papi醤だと「人物」に対するパロディや諷刺といえる内容といえる。日本で例えるなら、柳原可奈子のコントみたいな感じ。人の特徴をよく観察し、その特徴を誇張して表現して、「あーいるいるそういうウザいヤツ!w」と視聴者を共感させるキャラクターを作り演じるスタイル。

動画で見るPapi醤と柳原可奈子

中国語が聞き取れない人がPapi醤の動画を見ても何言ってるのかわからないだろうから、ここでPapi醤と柳原可奈子のコントを比較してみよう。

まずはお馴染みの柳原可奈子から。

 

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「キャリアウーマン」というワードを聞いて想像できる人物像の「あーいるいる!」と思わせる特徴を誇張してキャラクターを表現している。

 

一方でPapi醤は、こんな感じ。

youtu.be

 

これは題名よくわからんけど「金持ちと結婚した女(超絶ウザい)」ってところかな。

中国語が聞き取れなくても、冒頭の「バッグ自慢=>指輪自慢=>イヤリング自慢」のシーンはジェスチャー見てるだけでもその「ウザさ」が理解できると思うw

ちょっと、冒頭部分のこのウザキャラ3連鎖だけ適当に訳してみるとこんな感じ。

00:00〜00:10 「あ〜ゴメンゴメ〜ン。家出るときバッグ忘れちゃったの〜。・・・あ、このバッグカワイイと思う?旦那が買ってくれたの〜。安かったんだよ〜、たしか2万元(約35万円)ちょいってところかな〜。」

00:12〜00:23 「・・・ん?あ、これ?旦那が買ってくれたのよ〜。安かったんだよ〜。全部合わせてだいたい・・・10万元(約170万円)くらい。私は旦那に「そんなにたくさん買わなくていい」って言ったのよ〜。つけてると手が疲れちゃうし〜。フフフフ〜。」

00:25〜00:31 「・・・ん?あ、イヤリング?も〜やだ〜、旦那が買ったのよ〜。数万円のやつをつけて遊んでるだけなの〜。」

うっっっっっっぜえええええええええええええええええええええwwwwwwwww

まぁ、こんな感じでPapi醤の動画は「人物諷刺パロディ」モノが多いのだ。

ちなみにこの動画、ノーカット。気づきましたか?このキャラをノーカットで数分間演じきるわけですよPapi醤はw

ほんとこの子は天才だと思うwwwww本当に才能あるクリエイターだよなー。ほんと好きw

低俗コンテンツを規制されたらYoutuberは困るのでは。

日本でも人気実況者が変な風呂に入ってみたり、口喧嘩を生配信したり、脱いでみたり、ドローン飛ばしてみたりして話題になっていた。これらは低俗コンテンツの代表例だろう。だけどこういうのがよくバズるわけだ。

YoutuberはSNSでバズらせてなんぼのもんだから、この界隈ではむしろパロディや諷刺や低俗な内容のアイキャッチ画像や中身で釣ってバズらせない限り急成長できないし上位で生き残れないという現実が見えてくる。

というかまぁ、コンテンツの売り手が低俗コンテンツでオーディエンスを釣ろうとするのは、どのメディアにおいても共通してる。週刊誌だって醜聞で買わせるし、大手紙だって見出しで釣るしときには捏造する。TVのバラエティだって芸人が身体張ったりイジメたりする低俗な内容で視聴率を稼いでる。

要するに、規模の大小問わず、メディアの生存戦略は「低俗指向」が一番だということになる。個人メディアもそれは同じということだ。

中国個人メディアへの影響や如何に

で、話を中国市場に戻すが、

重要なのは、大手メディアのように多様に手広くコンテンツが作れない個人メディアにとって、「低俗」というこの鉄板手法を封印されてしまった今、すぐに次の生存戦略を見出せるのだろうか、ということだ。

非低俗で人気を獲得している中国の動画配信者も沢山いるのも事実。ゲーム配信者とかは罵り言葉使ってる人あまりいないし、旅行特化でフォロアー獲得している人もいる。

ただ、トップ中のトップは結構「パロディ・諷刺・低俗」路線だったりするので、今回の規制によって作風・芸風に影響はしてくる部分は出てくるかもしれない。(確実に罵り言葉が使えなくなった)

当局も、数百万〜数千万人に一斉に発信できてしまう個人メディアが、党や政府を諷刺したりパロディ作ったりされては困るわけだ。ここまで影響力を持つようになったトップランカー達に対しては監視せざるを得ない、と。

汚い罵り言葉は別にいらないけど、もしもPapi醤の切れ味鋭い「人物諷刺パロディ」芸が封印されてしまったら俺的にはかなりかなC。

この映画監督の動画とかほんと好きwこういうの続けてほしいなー。

youtu.be

 

でも、この動画の中にも実は「政治パロディネタ」が隠されてるんだよな〜w

こういうところも当局をピリピリさせる要因なんだろうな〜。

この才能が表現を規制されちゃうのは実にもったいない。

 

余談ですが、Papi醤は「銀魂」が好きなようです。

おそらく、彼女の卑語多様諷刺スタイルは銀魂の影響ではと予想するw 

 ジャニオタで銀魂ファンな親日Papi醤、ぜひ日本に来てほしいものです。