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自分のベンチャー起業にまつわるあれこれを自分用に記録。

「甲鉄城のカバネリ」第4話の空中戦描写について

アニメ「甲鉄城のカバネリ」が熱すぎるので書く。

先週の第4話は実に衝撃的だった。そして昨日、第5話放送となり、新たな展開が始まった。ちょうど今は全体の1/3を超えた節目。

 

第4話の空中戦の妙は有機的に連動したプロットで描く技巧にある

http://animehatena.com/wp-content/uploads/2016/04/2054.jpg(アニメの読み物)

これほどまで見ていて無意識に眼孔が拡大するのを感じるアニメ作品は過去になかった。ヒロイン「無名」の戦闘シーンの動作の躍動感やカメラワークによる表現の意外性には言葉を失い、ただただ己の感性が歓喜している様を感じることしかできなかった。あの躍動感と迫力、カメラワークと体勢維持の発想、もう驚くしかなかった。圧巻だった。

こんな感覚に陥ったアニメは過去なかったんじゃないだろうか。エウレカでも攻殻機動隊でも、この表現が生み出す“瞬間的な衝撃”は得られなかった。

「甲鉄城のカバネリ」が第4話で視聴者に与えた衝撃は、単なる作画の迫力だけからくるものじゃない。

例えば、4話の列車上での無名のアクロバティックな戦闘シーンは、次の流れの中で起こったものだった。

  1. 車内の人間関係の不和が甲鉄城の進路変更を生み出す
  2. 甲鉄城の予定外の危険地域への進入
  3. 進入直前に敵の出現と襲来
  4. 甲鉄城の高速移動による戦場のめまぐるしい変化(トンネル通過による進軍チャンスの発生、落石衝突による瞬間的脱線)
  5. 脱線が生み出す、主人公たちへの上向きの突き上げる物理的衝撃発生
  6. 敵味方関係なく列車に突き上げられ、突然の空中戦突入
  7. 空中で敵と交錯するも無名は臨機応変に対処し敵を倒しまくる

この4話を象徴する戦闘シーンは、主人公たちの意思で空中戦を選んだのではなく、

それ以前の場面での、集団における人間関係の縺れが産み出した環境変化とそれにより引き起こされた戦場に瞬間的な変化によって突入した空中戦だった。

つまり、戦闘とは一見無関係の要素が空中戦へと繋がっていると言える。

一つの空中戦をアクロバティックに描き、作画力で魅せる作品は他にも多数あるだろうが、往々にしてそれらは主人公や敵が自らの意思で空中に飛ぶものが多い。(ドラゴンボール攻殻機動隊等)

これらは謂わば、主人公が空中戦を始めようと思った瞬間から始まるブツ切りの「個人意思駆動型の空中戦」なのだ。

しかし、「甲鉄城のカバネリ」は、空中戦に関係のない登場人物たちの人間関係が結果として空中戦を生み出しているという部分まで暗にリンクさせて表現している。つまりこれは、何段階も前のプロットが有機的に連動して描写された「ストーリー駆動型の空中戦」だ。

ストーリー展開・人間関係・心理・環境などの直接的な視覚表現でない部分までを連動させて主人公の戦闘シーンを描くなんて作品は今まで見たことがなかった。

製作スタッフの創作力には、脱帽するしかない。

「甲鉄城のカバネリ」、この作品は凄すぎる。